経営事項審査(経審)とは?滋賀で公共工事の入札に必要な手続きの流れを行政書士が解説

建設業許可

「公共工事の仕事を受けてみたいけれど、経営事項審査(経審)という言葉は聞いたことがあるだけで、よく分からない」。滋賀県内の建設業者の方から、こうした相談を受けることがあります。経審は、公共工事の入札に参加するための入口になる大切な手続きです。この記事では、経審とは何か、どんな会社が受ける必要があるのか、滋賀県で受ける場合の手続きの流れを、初めての方にも分かるように順番に解説します。

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査(経審)とは、国や地方公共団体などが発注する公共工事を、発注者から直接(元請として)請け負おうとする建設業者が、必ず受けなければならない審査です。建設業法に基づく制度で、会社の経営力や技術力を点数化し、その結果が「総合評定値(P点)」として通知されます。公共工事の入札に参加するには、原則として、この経審の結果通知書を持っていることが前提になります。つまり、経審は「公共工事の入札に参加するための、会社の成績表」のようなものだと考えるとイメージしやすいと思います。

なお、民間の工事だけを受けている場合や、公共工事でも下請として入る場合は、経審は必須ではありません。「元請として公共工事に挑戦したい」と思ったときが、経審を意識し始めるタイミングです。

経審を受ける前提は「建設業許可」と「決算変更届」

経審を受けられるのは、建設業許可を受けている業種に限られます。まず建設業許可があることが大前提です。そのうえで、毎年の「決算変更届」が提出されている必要があります。滋賀県では、決算変更届は決算終了後4か月以内に県の監理課へ提出する決まりで、この届出が出ていないと、その年度の経審を申請することはできません。公共工事を目指すなら、決算変更届を毎年きちんと出すことが、実は経審への第一歩になります。

経審で評価される5つの項目とP点

経審では、次の5つの項目が評価され、それぞれの評点を決められた割合で組み合わせて、総合評定値(P点)が算出されます。

  • X1(経営規模):工事種類別の完成工事高。直近2年または3年の平均で評価されます
  • X2(経営規模):自己資本の額と、平均利益額。財務基盤の安定性と収益力を見られます
  • Y(経営状況):登録を受けた分析機関が、8つの財務指標から経営状況を分析します
  • Z(技術力):技術職員の数や資格、元請完成工事高などが評価されます
  • W(社会性等):社会保険の加入、人材育成、防災協定、建設機械の保有など、会社としての取り組みが評価されます

計算式は「P = 0.25X1 + 0.15X2 + 0.20Y + 0.25Z + 0.15W」です。売上の大きさだけでなく、財務の健全さ、技術者の体制、社会保険や防災への取り組みまで含めて評価されるのが経審の特徴です。日頃の会社づくりが、そのまま点数につながる仕組みになっています。

滋賀県で経審を受ける手続きの流れ

滋賀県知事許可の業者が経審を受ける場合、おおまかな流れは次のとおりです。

  1. 決算変更届の提出:決算終了後4か月以内に、工事経歴書や財務諸表を添えて、滋賀県土木交通部監理課へ提出します
  2. 経営状況分析の申請:国土交通大臣の登録を受けた経営状況分析機関へ申請し、「経営状況分析結果通知書」を受け取ります(これがYの評点になります)
  3. 経営規模等評価の申請と総合評定値の請求:県の土木事務所等で行われる対面審査を受けます。滋賀県では電子申請(JCIP)も利用できます
  4. 結果通知書の受け取り:申請から結果通知までは、滋賀県の案内で約40日が目安とされています
  5. 入札参加資格の申請:結果通知書をもって、入札に参加したい国・県・市町などへ入札参加資格審査を申請し、有資格者名簿への登録を進めます

決算が終わってから結果通知が届くまでには時間がかかるため、「入札に参加したい」と思ってから慌てて動くのではなく、決算後すぐに準備を始めるのが理想です。

結果の有効期間は「審査基準日から1年7か月」

ここが経審で一番間違えやすい点です。経審の結果の有効期間は、結果通知書を受け取った日からではなく、審査基準日(直前の決算日)から1年7か月間です。たとえば3月決算の会社なら、前回の結果の有効期限は翌年の10月末で切れてしまいます。有効期間が切れると、その間は公共工事を請け負うことができません。そのため、公共工事を続けて受ける会社は、有効期間が途切れないよう、毎年決算後速やかに経審を受け直す必要があります。経審は一度受ければ終わりの手続きではなく、毎年の経営サイクルの中に組み込んでいく手続きなのです。

費用の目安

行政書士に依頼する場合の当事務所の料金は、経審一式サポート(決算変更届・経営状況分析・経審申請まで)が111,000円〜、経営状況分析の申請のみが24,000円〜、経審申請のみが61,000円〜、決算変更届が35,000円〜です。このほかに、分析機関の手数料や行政庁の手数料(11,000円〜)などの実費が別途かかります。初回のヒアリングは無料で、決算時期や希望する工種を確認したうえで、概算の日程と見積もりをお伝えしています。

まとめ

経営事項審査(経審)は、公共工事を元請として請け負うために必要な審査で、会社の経営力と技術力がP点として評価されます。前提として建設業許可と毎年の決算変更届が必要で、結果の有効期間は審査基準日から1年7か月しかありません。「公共工事に挑戦してみたい」「経審のことがよく分からない」という段階でも、まず決算時期と現在の状況を確認するところから始められます。滋賀県で経審の準備を進めたい方は、詳しくは、経営事項審査(経審)サポートのご案内をご覧ください。

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